会長挨拶
FCAは音楽出版者との著作権契約の新しい形を探っていきます
このたび会長を重任することになりました作詩家の石原信一です。
さてFCAでは若い人たちが中心になって音楽出版者をはじめとする制作者との契約関係が適正なものになっているか、検証を進めています。ことに著作権契約書FCA・MPAフォームは2001年にFCAがMPA(一般社団法人日本音楽出版社協会)と一緒に作って既に20年以上が経過しています。この間、日本の音楽シーンは、動画配信サービスやゲーム開発を手掛ける海外の制作者が参入し、邦人作家が制作の依頼を受けるなど、FCA・MPAフォームを制定した当時と様変わりしています。今こそ国際標準という意識をもって新しい契約の形を探っていく必要があるのではないでしょうか。その際、私達音楽作家にとって大事なビジネスパートナーである音楽出版社とは相互信頼と互恵の精神でパートナーシップの関係をしっかりと作っていくことが何より大事です。私たちFCAはこれからも音楽作家の権利擁護や社会的地位の向上のため、音楽の創造に携わるすべての方々と連帯しながら音楽文化の発展のため頑張っていきます。今後とも皆さまの変わらぬご理解、ご支援を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
2023年6月 石原信一
理事長挨拶
FCAは技術の革新と音楽創作者の権利の保護との調和を求めていきます
このたび理事長を重任することになりました作編曲家の小六禮次郎です。
さて今日、デジタル技術の発展は日進月歩で、殊に情報の解析と生成に関するAI技術の進歩には目を見張るものがあり、関連する報道に触れない日はないと言っていいくらいです。これらの技術の進歩に伴い私たちの生活がより快適なものになることは歓迎するところですが、一方で私たちが創作した著作物があずかり知らないところでどんどん利用されている事態には危機感を抱かざるを得ません。そこでFCAでは生成AIによる著作物の利用について意見を表明し、創作者の権利を阻害することなくAI技術の発展と調和を図ること、創作者の権利の保証に関する議論を早急に進めることを求めました。私たちは、音楽作家全ての権利が守られなければならないと考えています。そして活動をする上で不利益となる、または不利益が想定されることが生じた場合、対策を検討し解決していかなければならないと考えています。FCAはこれからも音楽創作者の権利と利益の保護に貢献することを基本方針として活動していきます。ご期待ください。
2023年6月 小六禮次郎