2021年度事業計画

2019年末に発⽣した新型コロナウイルス感染症は、現在も収束の⾒通しが⽴っておらず、2021年度のFCAの事業に与える影響も極めて不透明である。
 こうした流動的かつ不確実性の高い困難な状況においても事業を安定的に継続するとともに、来るべき時代に向けた新しい活動に取り組んでいく必要がある。
 2021年度の事業計画の策定に当たっては、引き続きJASRACをはじめとする権利者団体と連携して音楽創作者の権利と利益の保護に貢献することを基本方針とするとともに、広報委員会の第一次答申(2020年12月16日開催、第3回理事会承認)に基づき、(1)ホームページを活用してFCAの存在や考え方を発信する等、広報の充実を図ること、(2)FCAの設立35周年を記念する事業として、①インタビュー企画:音楽作家と作家団体の歩み、②大規模アンケート(一斉調査)を実施することを重点項目とした。これらの広報活動を通じて、設立35周年という節目の年を来るべき時代に向けてFCAの存在と使命を広く示す起点にする。

Ⅰ 著作権の保護のための活動

1 私的録音録画問題に関する取り組み
私的録音録画補償金制度が機能しなくなっている現状を踏まえ、適正な対価の還元等の課題について、権利者の利益保護に資する法改正や運用が確保されるよう、関連団体と連携して政府に働きかける。

2 国際的な取り組み
日本の音楽創作者団体の代表として、CIAM(国際音楽創作者評議会)の地域組織であるAPMA(アジア・太平洋音楽創作者連盟)の活動に参加して、アジア・太平洋地域の音楽創作者の権利及び利益の保護の強化を図る。また海外各国における終了権等、著作者の法的位置づけのあり方について調査研究する。

3 文化芸術の振興のための取り組み
文化芸術推進フォーラムの一員として、文化芸術振興議員連盟と連携して、文化芸術の創造・発展・継承に資する政策を提言する。殊に新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い深刻な打撃を受けた文化芸術関係者への支援を強く求めていく。

4 楽譜の無断複製への取り組み
楽譜コピー問題協議会(CARS) の一員として、楽譜の無断コピーを防止し適正利用を促進する啓発活動を実施する。

Ⅱ 組織体制・財政基盤の強化のための活動

1 正会員団体との連携強化について
構成員である正会員12団体との連携強化を図り、団体事業に対する後援等、支援を行う。

2 会費について
2015 年度以降の会員各団体の会費については、2014 年度の理事会で決定、改定したが、状況の変化等、適宜、検証を行う。

3 広報活動について
(1) ホームページを積極的に活用して、 FCA の活動の周知及び賛助会員募集の働きかけを行う。
(2) FCAの設立35周年を記念する事業として、①FCAのこれまでの活動を振り返るインタビュー企画:音楽作家と作家団体の歩み、②正会員12団体の会員音楽作家を対象に現況・課題を把握する大規模アンケート(一斉調査)を実施する。

4 各委員会について
(1) 著作権対策委員会
具体的な諮問、検討事項が生じた際、必要に応じて委員会を設置する。
(2) 楽譜複製・複写問題対策委員会
楽譜コピー問題協議会(CARS)において、楽譜の無断コピー防止等の活動を行う。
(3) 広報委員会
ホームページの活用方法、掲載するコンテンツについて検討する。またFCA設立35周年記念広報事業の実施に取り組む。

Ⅲ その他

1 役員選任について
現役員の任期が満了することから、2021年度定時社員総会で予定する役員選任の準備を進める。
2 新型コロナ感染症への対応
人との接触機会を減らすため、リモートによる会議の開催、オンラインによる業務の実施を進める。

以上

《2021年度収支予算》

<収入の部>
(単位:円)

<支出の部>
(単位:円)

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